2005年04月11日

アビエイター

17-04-02 013.JPG私はマーティン・スコセッシ監督の大ファンである。でも、どんなに偉大な監督でも毎回傑作を作れるわけではない・・。
なーんちゃって。

アビエイター、今年のアカデミー賞では最多ノミネートされていたのでかなり期待していたのですが。
億万長者で飛行機オタクだったハワード・ヒューズ。
大半の日本人にとっては、名前くらいは聞いたことがあるという程度でしょうか。
父親が遺した莫大な資金をもとに、アイデアや行動力で飛行機業界のパイオニアにまでなり、またその一方映画制作へ情熱を燃やし、映画監督としても成功を収めた。
そしてハリウッド黄金時代の有名女優たちと浮名を流したプレイボーイでもあった。



アメリカの歴史にその名を残すほど、相当パワフルな人物であり(奇人変人でもあったらしいが)数々の逸話を聞いただけでさぞ魅力的な人物だろうと想像できます。
だけど、、
レオ様が演じたハワード・ヒューズは、そんな魅力的な人物に思えなかった。
この映画にとって、それはとても重要なことのように思えた。ハワード・ヒューズは華やかな表の顔とは裏腹に、晩年になるにつれ強迫神経症がエスカレートし最後はばい菌への恐怖から部屋に閉じこもり、人の前に姿を現さなくなったそうです。
このことは伝記でも明白なので映画でも執拗に触れていますが、スコセッシ監督といえば、古くは「タクシードライバー」から、少し前の「救命士」まで(主演ニコラス・ケイジ)神経症的な男が主人公というのは定番である。
私が大好きな「グットフェローズ」や「カジノ」でもロバート・デニーロが演じた男はやはり多かれ少なかれ神経症ぎみなのである。
だけどその上で観る側を強烈に惹きつけるものがある。

今回のように、ずっと眉間に皺を寄せていてもドアノブを素手で触れなくても、その男が大いに魅力な人物でそれが観客にも伝われば映画として成功だったばすだ。たとえハワード・ヒューズを知らなくても。。
でも、格別そう感じることはなかった。
ディカプリオ自身も、インタビューなどでスコセッシ監督と仕事がしたいと言っていたはずなので、演技にも熱が入ってるのはこちらにも十分伝わってくる。(ちょっとデニーロを意識してると思われるふしもあり?・・)
なのになぜだろう。
キャサリン・ヘップバーンを演じたケイト・ブランシェットは、アカデミー助演女優賞を取っただけあってさすがに素晴らしかった。
知的で少女のような可愛らしさと母性をあわせ持つオトナの女を、美しくチャーミングに演じていた。
本来ならハワード・ヒューズの魅力が前面に出なければいけないのに、やっぱりアカデミー賞の結果通りなのかもしれない。。
でもこれって、前作「ギャング・オブ・ニューヨーク」でもそうだった。
この時もダニエル=デイルイス演じる、ブッチャーのほうに観客の目をさらわれてるなーと感じた。(あくまで主観)
でも、レオ様って止まっている時は別にカッコいいと思わないけど動くとすごく綺麗だし、いいんだよなあ・・!それは俳優にとって素晴らしいことだと思う。
もちろん世間でも、ハンサムなだけでなく演技も認められているレオ様だから(素人の勘だけど)これを乗り越えれば、もしかしたらデニーロくらいになれるような気もする。
でもデニーロとは違う路線でスゴクなってほしい・・。

「真実は細部に宿る」という言葉があるが、私にとってスコセッシ監督の魅力はまさにこの言葉がぴったりなのだ。
乱暴にいえば特に壮大なストーリーなどなくていい。淡々としたストーリーの中の、小さなエピソードや演出や音楽、その中で「うーーん渋いっっ!!」とうならせるのが、スコセッシ監督なのだ。
なので、もしかしたら大作は合わないのかしらん??と勝手に思う今日この頃。
見所はあるものの「アビエイター」は、いろんな意味でそれぞれの魅力が出きってない気がして、もどかしさが残りました。

やっぱり☆☆☆かな。
posted by みみいこ at 21:43| Comment(7) | TrackBack(2) | Love movies | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
昔からのスコセッシ監督ファンには評判悪いですね。
某日本人監督はレオを「子供じゃないか。」と激怒してました。
確かにレオは悪い役者じゃないけど、この役を演じるタイプじゃないのかなと思います。
Posted by oshi at 2005年04月11日 22:06
>某日本人監督はレオを「子供じゃないか。」と激怒してました。
うわー誰だろう(笑)激しやすいあの方かな?
スコセッシ監督ファンとしては、もろてを揚げて絶賛できないのが辛いです。
ほんとほんと、レオ様はいい役者であることは間違いないですよね〜。でも奇行を演じきるには何かが足りないというか、元々の資質(外見も含めて)もあるのでしょうね。レオ様の「これぞはまり役」というのを観てみたいです。
Posted by みいこ at 2005年04月12日 00:14
レオは「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」の魅力いっぱいなサギ師、みたいな役柄が合っているような気がします。「ギルバート・グレイブ」もそうだけど、上手な役者なんですけどね。顔が災いしているのでしょうか。
スコセッシ監督はインタビューで遠藤周作の「沈黙」の映画化を考えてる、とおっしゃってました。
実現したらすごくいい作品になりそう。
Posted by さちえ at 2005年04月12日 13:33
「キャッチ・・」は確か「ギャング・・」のすぐ後だったかな??実はこれ見逃してます。レオ様この作品のほうがよかったのか・・それは一度観なくちゃですね。ビデオ借りてこよ〜♪
今回は美しい顔がいろいろに変化してまして、かなりな熱演でした。そこまでやるか〜!みたいなとこ好きだけど。ブラピもそういうとこないですか。(最近は分からないけど)汚れ役、キレた役を好んでやりたがるような。。美しいだけじゃだめなのか〜〜笑
Posted by みいこ at 2005年04月12日 20:20
あ!!さちえさん、追伸〜〜(笑)
>スコセッシ監督はインタビューで遠藤周作の「沈黙」の映画化を考えてる、とおっしゃってました。
うわーマジですかぁ!貴重な情報有難うございます。日本人が書いたものをねぇ・・(感激)「沈黙」読まなくちゃ♪
Posted by みいこ at 2005年04月12日 20:24
映画自体はまぁ面白いけどデカプリオがなぁ…って意見が私の周りには多いんですよねー。次の映画何を見に行こうかと決めかねてたのですが、アビエイターやっぱり映画館で見ておこうかなぁ。
デカプリオのラブコメっていうのも観たい気がします(笑)
Posted by むさじん at 2005年04月14日 01:11
むさじんさん
>デカプリオがなぁ…って意見が私の周りには多いんですよねー。
そうですか・・。なんでだろ〜?童顔がいやとか?(笑)むさじんさんもよく映画見てますよねー、なのでぜひぜひ♪感想聞きたいです。飛行機のシーンもあるし、やっぱり大きなスクリーンがいいですよ♪
ラブコメねーいいかも。意外とはまってるじゃん〜〜って思いながら観たい笑。
Posted by みいこ at 2005年04月14日 20:16
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