2005年03月14日

「春の雪」

17-03-14 039.JPG昨日のお昼すぎ、ふと窓の外がうす暗いのに気付く。
!!雪だっ。
それも目ではっきりと分かるくらい大粒で横なぐりの雪が、目の前で吹き荒れていた。
あれさっきまで晴れていはず・・。どうりで寒いと思った。

カメラを手に、雪見コーヒーをしに近くのカフェへ。
大きな窓越しに映る雪景色を眺めつつ、暖かい部屋の中で暖かいコーヒーを飲む。
と思ったのもほんの30分くらい。みるみるうちに空が明るくなり、雪はどんどん小粒に・・。って、晴れてるじゃん!!(笑)
もうちょっとこの時間を楽しんでいたかったなー。



そして・・

春の雪とうとう、というか何故今の時期に?というべきか、
三島由紀夫の「春の雪」が映画化されるそうである。
関連記事⇒http://www.toho.co.jp/movienews/0503/03harunoyuki_sk.html



三島のライフワークでもあった『豊饒の海』シリーズは輪廻転生を主題においた物語であり、「春の雪」「奔馬」「暁の寺」「天人五衰」の4部作からなっている。
三島作品の中で私が最も好きなのが『豊饒の海』で、特に第二巻目の「奔馬」はことあるごとに読み返したライフブックといえる一冊である。

詳しい解説は三島文学の研究者におまかせするとして、自分なりに感じるのは「春の雪」はデカダンス、「奔馬」はストイック、行動、「暁の寺」は混沌、エロス、そして「天人五衰」は老い、現世と夢だろうか。(最近は読み返していないので忘れている部分も大いにあって、かなり乱暴で簡単にいいすぎかもですが)ここに阿頼耶識などの仏教論が織り目のように入り込み、転生の壮大な物語が展開される。
この4部作を読むと、三島文学の全ての要素がうかがえる上、まさに命がけ命を削って書いた感がある。
そして「天人五衰」を最終稿を編集者に渡した後、あの事件へと走りだすのだ。


さて映画「春の雪」は原作をどう描くのだろうか。
侯爵家の若き嫡子松枝清顕に、妻夫木聡。
ヒロインの伯爵家の令嬢聡子を、竹内結子が演じるそうである。
妻夫木君は、ちょっと子犬顔というか可愛いすぎやしないか・・?
竹内結子は好きだけど、聡子のイメージじゃないような気がする。
これ配役相当難しいんだろうなあ。
売れてない役者を使うわけにはいかないだろうし。。
でもまさかこの作品が映画化されると思ってなかったので、
どんな風になるのか、ある意味楽しみではある。

「天人五衰」のあとがきを読むと、
『豊饒の海』という題名は「月の海のラテン名 Mare Foecunditatis 」の邦訳であるという。
そして、この「豊饒」であるべき月の海の現実は、何もないカラカラの沙漠なのだそうである。
カラカラの沙漠を「豊饒」とする三島は一体何を見つめていたんだろうか。
posted by みみいこ at 23:07| Comment(4) | TrackBack(0) | Love Books | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
春雨ならぬ、春雪。東京で降る雪はこれで最後と・・・、卒業式の季節ですね。三島文学について、知識はないのですが、彼の生き方には、とても興味があります。国文科だったら、卒論にしたかもしれません。文学の映画化は、俳優によりイメージがかなり印象に左右されますね。「潮騒」や「金閣寺」は昔観た記憶はあるのですが・・・。「暁の寺」に行ってまたしばし考えてきます。
Posted by ryosanjin at 2005年03月15日 10:22
「暁の寺」を読んだ当時は、チャオプラヤ川を隔てて朝日に浮かび上がるワット・アルンを見てみたいと思ったものでした。
タイは今でも行ってみたい国ひとつです。
ryosanjinさんは、確か行かれたことあるんでしたよねー。いつかブログで紹介してください♪
三島の生き方は小説家そのものといえるかもしれませんね。若い頃に三島文学に出会ったことは衝撃でした(笑)
>文学の映画化は、俳優によりイメージがかなり印象に左右されますね。
ほんとですね〜。今回は吉と出るか凶と出るか・・。
Posted by みいこ at 2005年03月15日 13:04
私も三島好きでした。『豊饒の海』もかなり昔に読んだので忘れてますが・・・好きです。
読みようによってはかなり変態(失礼)チックですが、若い頃、よく分からず大人の気分で読んでました。三島とか五木、宮本、村上(H&R)なんかも好きでした。これも最近読んでないけど。                          
Posted by oshi at 2005年03月17日 00:36
oshiさん
『豊饒の海』お好きだとはうれしいです。
私も全編を通して読んだのは相当昔ですよー。「奔馬」くらいですか、何度か読み返してるのは。若い時より集中力がなくなってるので、あの過剰な文章についていくのは辛いです(笑)でもあの過剰さが好きなんですよね〜。oshiさんが変態チックと感じる部分はどこなんでしょうー。知りたいです(笑)やっぱり同性愛の部分かな?
Posted by みいこ at 2005年03月17日 12:41
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