風が冷たい上、外灘(バンド)側の頭上はガスが発生しているせいか曇って視界があまりよくない。
上海に来てから一度もすっきりくっきりした夜景を見たことがないし、昼は昼でコンタクトが曇って目がシバシバして見えずらいこともあった。コンタクトの調子は悪くなかったのに上海に来ていきなりだ。
黄砂の季節にはまだ早いが、どうも上海という街はどうやら年中こんな調子なのかもしれない。どこもかしこもなんとなくもやもやっとしてつかみどころがなく、夢の中にいるような感じ。
玉虫色の光の中で白い鳩が羽をバタバタさせている。大量に散らばった羽がゆっくりゆっくりと上から舞い降りてくる。そんな夢を見てしまいそうなくらいだ。過去と現在と未来が交差する、不思議なところだなあ。。ここは。
ふと気付くと、私もこの万華鏡のような街にはまってしまった気がする。
上海の観光名所のひとつ、外灘(バンド)からのぞむ浦東新区の夜景。
やはりガスがかってぼんやり浮かび上がっている。それもまた幻想的でいいんだけど。
ここは観光客でいっぱい。
東方明珠テレビ塔の未来的でどこか間の抜けた姿がいい感じ。
外灘(バンド)は租界時代の上海の中心地であったそうです。
1世紀近く前の建築物がずらーっと並んでいて、一斉にライトアップされている様子は見応え十分。
遊園地のアトラクション風ゴンドラに乗って、光のシャワーとBGMの中を約5分走る。
この手の派手な演出好きなのも、上海ぽい。光に吸い込まれるポーズで写真を撮ってみたり、結構満喫する大人2人。
片道一人30元。
浦東から見た外灘。
こちらはノスタルジックな夜景が浮かび上がってなかなか綺麗。
浦東新区。
真ん中は世界で一番高いホテル、グランド・ハイアット上海だが、(金茂大厦(ジンマオタワー)の53階から87階がホテルになっている)こんなに近くでもかすんでよく見えない。
食事に行く前に、グランド・ハイアット87階のスカイラウンジ「クラウド9」で軽く一杯。
世界で一番高いところにあるバーで、上海最後の夜を楽しむ。
ピーチマティーニは、ほんのりピンク色のカクテルかと思ったのに透明だった・・。
ももの香りは少しするけど、折角だからもっとキレイなカクテルにすればよかった〜。
この時窓側の席をお願いしたのだが、外灘側と言うのを忘れたので外灘とは反対のフロアになってしまった。
でもすごく混んでいるようで、窓側はここしか空いてなかったらしい。
外灘側の席は、あらかじめ予約が必要かもしれない。
なので、若干寂しげな夜景を眺めつつ(でも遠くで花火が上がってるのは見えた♪)まったり飲んでると・・
中華服を着たとてもお客には見えないおじさんが歩いてきた。
手には囲いがない鳥かごのようなもの、そしてそのかごに緑色をした可愛い小鳥がちょこんと
乗っている。
????・・私がじろじろ見るとおじさんもこっちを気にしてる風だが、特に声を掛けてくる様子はない。
そして向こう側のフロアに行ってしまった。
なんだろう、あの人。気になって仕方がない。そうだ、ここは中国。
もしかしてあの鳥をどうにかして占ってくれるのでは?!
ボーイさんを呼んでたずねたところ、ぴったしカンカン♪(古い〜)でした。
料金はいくらでもいい、要するにチップで。ということ。
再び現れたおじさんに、占ってもらっても中国語じゃ分からない、英語はどうですか?と日本語&英単語まじり聞くと(笑)、日本語がすこーし分かるらしかった。
カードの束を渡され、よーく切ってください、そして切りながら何か言葉を思い浮かべてください。と言われる。
トランプの時にするように何度かカードを切って返すと、おじさんがそれを鳥かごの前にざっーと並べる。
すると小鳥が小首を傾げて、ピョっと鳴いたかと思った瞬間一枚のカードをクチバシでくわえて、さらにひっくり返したのである〜〜。
きゃー可愛い!
もう占いのことより、この小鳥の写真に夢中な私。(でも動いちゃうので上手く撮れず。。涙)
ひっくり返ったカードには大きく「天願」と書いてあった。(その他にも象徴的な言葉が並んでいる)
「これはどういう意味ですか?」
「これは、とってもいいカード。欲しいものは手に入って、ユカタになる・・」
「ユカタ(浴衣)??」
「あのーそれはユタカ(豊か)になるってことですかね?」
「あーーそうそう。豊か豊か。」
と、最後までマヌケな感じの上海の夜であった。
ひらひらした中国風のセンスなど持っちゃって、なんだか怪しいといえば怪しいがお茶目な小鳥使いのおじさん。
とっても面白かったのでチップ1000円くらいあげちゃおーかなー、謝謝〜〜♪
が、おじさんが席を離れた瞬間、旦那がなんで100円しかあげなかったの?と聞く。
えーー、1000円だよ〜と言った瞬間ゼロ一個勘違いしてたのに気付く。
ごめなさい、130円のチップで。。おじさんも最近の日本人はケチだなーと思っただろうか。。
言い訳すると、2日では咄嗟の時の金銭感覚は身に付かないんだよ〜〜。(ってかなり強引)
あーとことんマヌケな上海の夜・・。
87階からの光景。
なんだかんだと小一時間くらい飲んで、タクシーでお目当ての火鍋屋さんへ。
ガイドブックで調べておいた店はなくなっていたようなので、仕方なくたまたま見つけた別の火鍋屋に入る。
力波ビール。
安いので庶民的なレストランでないと置いてないらしい。
ここでは2元(=26円)だった。
かなり薄い、バドワイザーの比ではないくらい。これこそ冷やさないと飲めない。。
でもけしてまずくはない。夏なんかはさっぱりしていいかも。
まず、好みのベーススープを2種。
ベーススープといってもある程度具も入っている。
真っ赤な辛いスープと魚ベースのあっさり系を。あとは、色々な具が紙に書いてあるので好きなのにチェックを入れて渡す。
牛肉、凍った厚揚げ豆腐、じゃがいも、魚のボール、サトイモ、豆苗などなど。
量のイメージがないまま色々頼んでしまったら、ざっと3〜4人前くらいの量!
この前にバーで少し食べてしまったのが失敗!!
すっごく美味しいのに、とても2人では食べきれない悔しさ。
特に魚のダシのほうは最高!めちゃくちゃ美味しくて残したくなかった。
灰汁なんか気にせず、がんがん炊いて熱っちち〜と言いながら食べるのも最高。
これはまた是非食べたいものの一つである。
わけ分からず、こんなのも頼んでいたらしい。
ザリガニとたまねぎの炒め物?
小さいザリガニだけど、甘くて結構美味しい。
ビニール手袋を渡されて手掴みでわしわし食べる。
これだけ大量に頼んで、2人で2000円しなかった。ほんと安い♪
うはは〜〜と思わず笑いも出ちゃいます。
もーお腹も心もほくほくで店を後にし、向かった先はまたまたマッサージ。
でもお腹いっぱいであちこち揉まれても全然気持ちよくないです。とほほ。。